浜本ビル　そらさやキッチン

少し前ですが設計と施工管理をさせて頂きました
施工例のご紹介です。

中区本川にある
築55年の古いビル。

１階のテナント部分を借りられていた会社が退去し
しばらく借手が見つからない状態のままだった広いスペースを
オーナーさんである濱本木材さんが有効的に、今の時代にあった活用方法として
シェアキッチン『そらさやキッチン』を始められるということで
そのデザイン提案をご依頼頂きました。

戦後、住宅材を取扱い広島の復興を支え
高度経済成長期にはコンクリートの型枠材の販売も手掛け
長く広島の暮らしを支えてきた濱本木材さんが
今、このコロナ禍で、思うように商売が出来ない飲食店の方々や
こんな時代の中でも、お店をオープンしたい、自分の夢を形にしたい
そんな方たちを応援したいという素晴らしいビジョンから
今回のプロジェクトはスタートしました。

ぼくも濱本木材さんのビジョンにすごく共感し
ここを使われる方が自分らしくいられるように。
自分の思いや色を表現しやすいように。
そんな事を考え、内装は出来るだけシンプルにしようと考えました。

そんな中でも、ここの空間のシンボルは
本川を臨む、大きな窓

春には桜が

夏には花火

秋には紅葉

冬にはイルミネーション

四季を感じる事ができる最高のロケーション。

中にいる時は自然とこの窓の外の景気が目に入るように
また、外の景色が映えるように
デザインや色使いを控えました。

逆に、外から見た時は『ん？なんだここは？？』
と興味を持ってもらえるように
外から見た時は逆に、少しデザイン性があるように
照明やエントランスは少しデザインを加えました。

日が落ちて夜になると
照明の光に照らされて
ビルの古い壁や天井のコンクリ―トの質感が浮かび上がり
昼間とはまた違った表情を見せてくれます。

ここは沢山の人が訪れる場所になると思います。
そんな人達の、素敵な思い出や時間と共に
誰かの特別な場所になってくらたら最高です。

ここで沢山の出会いやストーリーやドラマが生まれるんだろうなー
素晴らしいプロジェクトに参加させて頂いて本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。

・そらさやキッチン
・広島市中区本川町
・着工　2021年6月
・竣工　2021年8月