2023.01.22

本質

昨日は今年の春にオープン予定のお菓子屋さんのオーナー様と
新店舗の内装のお打ち合わせでした。

内装のデザインをご提案させて頂く際に
一番大切にしているのが
オーナー様の「思い」です

どんな思いでお店をされたいのか
何を大切にして、どんな事を実現したいとお考えなのか。

ただ単に「かっこいい!」「おしゃれ」!
ではなく
しっかりオーナー様の本質を理解して
「思い」とデザインが少しでもリンクしているようなご提案が出来ればと思っています。

今回のオーナー様の思いは
お菓子本来の「出来立て」の味を食べて頂きたい。
そのために出来るだけ作り置きをせずに、焼きあがった物だけをご提供したい
とのことでした。

色々とお話を伺っていて
「出来立てを食べる」
「目の前の方に思いを込め料理をする」
というのは食本来の形だなという事に気が付きました。

今では冷凍技術や保存料が発達して
何処でも、何でも、すぐに食べれる時代ですが
その本質を大切にされているオーナー様のお考えはとても素敵だなと共感しました。

そんな思いをお聞きして
ぼくがご提案した材料はこちらです

左官の搔き落としと
それを引き立たせる無機質なサイディング。

出来立てを食べてもらうというのが食本来の一つの本質なら

その土地の気候・風土に合った材料で、その土地で調達出来るもので作る
というのが「住」本来の本質の一つだと思います。

高温多湿の日本では調湿性能のある塗り壁が多様されてきました。
今回も原点に立ち返り、塗り壁をご提案させて頂きました。

また、出来立てを食べるというのは
「そこでその時にしか味わえない」という意味もあると思います。

塗り壁も、季節や時間帯によって見え方や感じ方が変わってきます。
その時々でまた違った表情を楽しんで頂けるような素材としてご提案をさせて頂きました。

どんな内装になるのかこれから楽しみです!

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