2023.05.04

ウッドプロショールム

今回は広島市西区にあるウッドプロさんのショップの一部を、商談スペースとしてリニューアルするにあたり、設計と施工をご依頼頂きました。

使用済みの足場板をリメイクして、古材として販売されたり
その古材や足場板を使た建具や家具の製作・販売を手掛けられているウッドプロさんですが

この度、そんな建材や家具を、暮らしの空間に取り入れるための提案の幅広げるために
リフォーム事業をスタートさせました。

もともと家具や建具の製作から設置工事までされたり
DIYでのリフォームを応援したりと
ちょっとした工事はされたいたのですが

今後は戸建てやマンションの全面的なリフォームやリノベーションなども行っていくうえで
お施主様とのお打ち合わせスペースを確保されたいとのことで
売り場スペースの一角に商談スペースを作ることになりました。

ウッドプロさんといえば
古材の質感を生かしたインダストリックな空間
もしくはカントリー調の空間がイメージとしてありました

設計やデザインを考えていく中で
2Fにはキッチンやダイニング、リビングをイメージできるような空間がある中
商談スペースにどういった機能を持たせるか
どういう風な見せ方をするかが大切なポイントとなりました。

ウッドプロのスタッフの方々と打ち合わせを重ねて
・住宅でも気軽に使える素材で古材と相性のいいもの
・今までの雰囲気とはまた違ったシンプルな空間
・そんな中で古材やウッドプロの商品がよりよく見える空間
を軸にデザインを考えさせて頂きました。

新設した壁は
左官工事の時に使われる「補修材」を仕上として施工させて頂きました。
仕上がりはモルタル調の仕上がりになります。
受付カウンターは同じくモルタル調のモールテックスで仕上げました。
モールテックスといえばモルタル調に仕上げるための材料として有名ですが
補修材でモルタル調に仕上げた壁は、モールテックスよりコストが抑えれるため
広い面積を施工するのに、住宅でも取り入れやすい素材かなと思います。
古材との相性も良く、インダストリックでありながら
モダンな空間に仕上がりました。

受付カウンターの天板はモールテックスで仕上させて頂きました。
壁面は古材を新たに貼っています。
住宅ではキッチンのカウンターや腰壁
洗面台などに取り入れると面白いアイデアだと思います。

こちらの受付カウンターですが
既設の収納を囲うように下地を組んで作っています。

収納の上に天板の下地を組んでいきます

天板は重厚感を出すために、大きめの木材で作って厚み出しています。
壁面部分も既設の収納と床に下地を打ち付けて、囲むようにコンパネを貼っていきます。

これが下地の完成形です。
天板は左官仕上にするので割れないようにビスを多めに打って丈夫に作っています。
そこに、古材を貼り付けて、天板にモールテックスを塗れば完成です。

そして、お客様との打ち合わせスペースですが
大小の2か所を作成させて頂きました。

こちらの壁は珪藻土で仕上げさせて頂きました。
やはり、古材の風合いを生かすには
クロスより左官で仕上げた壁が相性がいいかなと思います。

クロスにはない珪藻土の優しい質感が
古材とあわさって、より落ち着いた空間に仕上げてくれています。
珪藻土といっても塗り方や色によってイメージが大きく変わります。
今回の珪藻土はあまりパターンを付けず、抑え気味で仕上げて頂いたので
古材の風合いを引き立てつつ、モダンな空間になりました。

間仕切りのはアクセントとして
土壁を施工しました。
荒い表情の掻き落としと
すっきりとした抑え仕上の二種類で
デザイン性を取り入れた壁に仕上げて頂きました。

土壁の施工にあたっては
ほとんど天然の素材を利用しているので
環境にも体にもいいことはもちろん

一度剥がして、再度塗りなおすこともできる
とてもサスティナブルな材料です。

そういった意味でも
足場板再利用してきたウッドプロさんと
本質的なところでもすごく相性のいい材料だと思います。

そんな土壁を使てもう一つアクセンを取り入れさせて頂きました。

先ほどの補修壁の間からちらりと見える壁。
こちらは版築壁という伝統出来な左官の技法により仕上げて頂きました。

これから新しいチャレンジをされるウッドプロさんですが
アグリスタデザインとしても、設計やデザインの面で
お力になれたらと思っています。

今回の商談スペースに沢山のお客様に訪れて頂けるように
共に成長していきたいと思います。

・ウッドプロショールーム
・広島市西区
・着工 2023年2月
・竣工 2023年4月